日々のさわやかサバイバー

感想、雑記、ファンアートなど

バンオウ第56話 感想

トンチキ→トンチキと来て最後に正統派しんみりエピソードはずるいっすよ…
なんなんだろうなこのよさは。意外な展開や言葉はないのに全部が沁みる…
そして最後に原点の和島先生との関係を一段深めていく。和島先生の言葉が第1回からここまでを繋いでくれるのが美しいやら泣けるやら。

月山さんのがんばりを見て和島先生が教室の立て直しに取り組むようになったというのは以前さらっと触れられていたけど、想像していたよりもっと大きなものを和島先生は受け取ってたんだな。

単純にお金もらって建物だけを直すより、経営者の和島先生がやる気を出してお客さんも増えて、というほうがいい形で長続きするでしょうしね。
月山さんもあたたかい人たちが集まるあの場所のかけがえのなさをなにより守りたいと思ったのだろうし。

 

月山さんが将棋教室を守りたいと思って取った行動が月山さんなしでも将棋教室を存続させるきっかけとなり、結果なんの制約もなく全力で対局に挑めるようになったという構図、切なさ込みでとてもいい。

単純によい行いがよい結果を呼び込んだというわけじゃないんですよね。喪失と引き換えに本当の望みを叶えた形になってる。

まるで月山さんが去ろうとしていることを薄々感じているような、それでも出会えたことは財産だと感謝する和島先生のモノローグはこの喪失と喜びの道を並走してきたからこそなのかもしれないと思います。

 

「またね」と声をかける前に一瞬背中を見つめる和島先生と「じゃあな」と返す前に口を開いたもののためらうような月山さん。
互いを思いやる行動のすえ辿り着いたのが永遠の別れを予感させる挨拶ということに心が千々に乱れながらのクライマックスです!
うおお、つら…楽しみ…せつな…うおお……!!

wavebox.me

shonenjumpplus.com